2018-12-25
2019年 2月4日 17時30分~19時30分
慶應義塾日吉キャンパス 協生館 藤原洋記念ホール
入場無料 (先着順)
「インダストリアス」とは、勤勉な、もしくは、よく働く、励む、という意味である。私たちが生活する上で、必要とされ
るものを生み出し、交換するための場や活動を都市部に再生させることで、人と“もの” との距離が近くなる。つくる、働く、
住む、余暇を楽しむ、これらがすぐそばにあることを可能にし、今までにない相乗効果を生み出すはずだ。本講演では、
現在の、デジタル時代におけるアーバン・インダストリーを再考し、スイスで現在進行中のプロジェクトやハーバード大
学でのリサーチを通して、これからの「インダストリアス・シティ」について紹介する。 元来、都市とは、消費と生産/
生活と労働が物理的にも機能的にも混在し、生成した場ではなかったか。つまり、都市とはインダストリーの場であった
はずだ。これらは「ゾーニング」という概念によって物理的・機能的に分断され、建物の用途を混在することすら許され
なくなった。しかし、現在、人々の日常生活における交換や授受はコンパクトになり、スピートを増し、排出量はゼロに
近づきつつある。量産することよりも、イノベーションによる新しいものづくりが志向されている。こうした状況下で、
都市や建築における機能や用途の分断には、果たして意味があるのだろうか?もし、分断が消え、生産・労働・居住・余
暇の混在が可能となったら、実際、どのようなものになるのだろうか?デジタル技術によって、社会や人口の流動化、都
市と地方の分断化が進みつつある現代社会において、都市部を再生することには、どのような可能性があるのだろうか?
お問い合わせ:池田靖史研究室 yasushi @sfc.keio.ac.jp